欧州初の ISOASTM 準拠 3D プリント社会住宅プロジェクトが予定より早く完了

欧州初の ISOASTM 準拠 3D プリント社会住宅プロジェクトが予定より早く完了
2025年1月7日、アンタークティックベアは、アイルランドと英国に本社を置く3D建設プリントのリーダーであるハーコートテクノロジーズ(HTL.tech)が、ISO/ASTM 52939:2023規格に準拠した3Dプリント技術を使用して、ヨーロッパ初の社会住宅プロジェクトを成功裏に完了したことを知りました。
アイルランドのグランジクローズに位置するこの住宅プロジェクトは、 COBODインターナショナルのBOD2 3D建設プリンターを使用して建設され、わずか132で完成しました。これは、通常200日以上かかる従来の建設方法と比較して35%の短縮です。
△BOD2建築用3Dプリンター。写真提供:COBOD International。
プリントされた住宅は、耐荷重性のある二重空洞壁を使用しており、各壁の厚さは 10 cm で、鉄筋を必要とせず、EN206 および Eurocode 6 の非補強石積み構造規格に従ってプリントされています。このアプローチは、構造の完全性を保証するだけでなく、持続可能な建築手法の大きな進歩を示しています。上部構造はわずか 12 日間で完成し、建設スケジュールを加速する付加製造の効率性を浮き彫りにしました。
HTL.tech のディレクター、ジャスティン・キンセラ氏は、この成果の重要性を強調しました。「HTL.tech は、厳格な新しい IS EN ISO/ASTM 52939:2023 積層造形規格に準拠した構造物を建設したヨーロッパ初の企業であることを非常に誇りに思っています。この成果には COBODBOD2 3D プリンターが重要な役割を果たし、従来の方法よりも 35% 速く Grange Close 社会住宅計画を完成させることができました。」
アイルランド初の ISO 52939:2023 準拠の社会住宅プロジェクトが、従来の方法よりも 35% 速く完了しました。写真提供:COBOD International。
認識と技術の進歩<br /> アイルランド国立規格協会 (NSAI) は、3D 建築印刷プロセスに国際標準を組み込んだことを評価して、HTL.tech に標準イノベーション賞を授与しました。 NSAIのCEO、ジェラルディン・ラーキン氏は次のように語った。「この栄誉は、HTL.techの3D住宅建設印刷プロセスへの優れた標準の統合を認めたものです。彼らの革新的な取り組みにより、アイルランドはこの分野のリーダーとしての地位を確立し、標準がいかに最先端技術の開発を促進できるかを実証しました。」
プロジェクト完了後、HTL.tech は BOD2 プリンターのコンクリート ホースを 65mm モデルにアップグレードして印刷機能をさらに強化し、出力量を 40% 増加させ、将来の印刷時間を 12 日から 9 日に短縮しました。 COBOD Internationalのマネージングディレクター兼創設者であるヘンリック・ルンド・ニールセン氏は、HTL.techの進歩を称賛し、次のように述べています。「この賞は、HTL.techの専門性を証明するものであるだけでなく、実行速度の向上、人件費の削減、国際基準を満たす高品質の構造物の製造における3D建設プリントの可能性を証明するものでもあります。」
△3Dプリント社会住宅プロジェクトは、従来の方法と比較して完成までの時間が短縮されました。写真提供:COBOD International。
3D プリント建築の進歩<br /> このプロジェクトは、3D 建設印刷業界における最近の進歩に基づいています。 2024年、COBOD Internationalは、大規模な低層プロジェクト向けに設計された第3世代の3D建設プリンター、BOD3を発売しました。インドネシアのModula Tiga Dimensi、アンゴラのPower2Build、バーレーンのAb'aad 3DはいずれもBOD3を導入しています。これらの導入は、プリンターが建設スケジュールを加速し、大規模な現場での継続的な建設プロセスを可能にする能力を実証しています。
さらに、SEAM 研究センターの研究者は、建設用のスクリュー押し出し積層造形に焦点を当てたSEAM技術を開発しました。 Epic3D Portal プリンターは、ペレットベースの材料を使用して、ファサード モジュールなどの大型プラスチック部品を製造します。 SEAM 技術はファサードの製造に使用されており、フラウンホーファー工作機械・成形技術研究所 (IWU) は Wirth & Co. GmbH と協力して、耐火性、耐紫外線性、耐候性の基準を満たす部品を生産しています。
△SEAM研究センター:Epic3D(左下)、METROM P1410(中央)、SEAMHex。写真提供:Fraunhofer IWU。

建築用3Dプリント

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